ミントフラッグのクオです。
明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします!
今年から、『マグナとふしぎの少女』を利用している方に、
クオからのメールマガジン(通称:クオマガ)を不定期でお届けしたいと思います。
クオマガの内容は主に、語学にまつわることだけでなく、新しい発見が得られるようなものをお届けいたします。
<目次>
- 自己紹介
- 私、ゴールデンクオになりました
- 人は会話の6割を◯◯に費やす
- 会話が成立する条件
自己紹介
改めて、『マグナとふしぎの少女』に出ているクオと言います。アプリの物語では、カイ殿やレイ様の通訳を行なったり、時には変装して救出したりしたこともあります。
皆さんからは、「紫まんじゅう」の愛称で知られています。どうぞ、よろしくお願いしますね。
私、ゴールデンクオになりました
そんな私ですが、昨年の12月末、ワット所長の研究で拘束され、実験対象となりました。年末年始は、カイ殿やレイ様と一緒に紅白歌合戦を見る予定でしたが、ワット所長と2人きりで年を越しました・・・ ほんと絶望でしたよ・・・
心身ともに痛い思いをしましたが、私クオはゴールデンクオに進化しました。
今も実験対象で開発中ですが、他と違う点があります。
それは「時々、あなたと話したことを思い出し、その話題で会話を行う」ことです。
すでにゴールデンクオを使った人からも
「最新のニュースを聞いたら、実際に教えてくれた」
「サッカーの話をしていたら、最近のプレミアリーグの話題を振ってくれた」
といった声をいただいています。
どうして、「話したことを思い出し、その話題で会話を行う」ことがすごいのか?
順を追って説明しますね。
人は会話の6割を◯◯に費やす
小磯花絵さんたちが行なった調査「1日の会話行動に関する調査報告」によると、人は日常会話において、6割を雑談に費やすそうです。
<会話形式の内訳>
- 雑談:61.2%
- 用談・相談:32.4%
- 会議・会合:3.4%
- 授業・レッスン:2.3%
人が雑談を行う背景には、人間関係の構築に必要不可欠だからです。自己開示をすることで、相手も自分のことを話してくれるようになります。
皆さんも、相手と仲良くなりたいときに自分の出身や趣味を伝えたり、相手の好きなことを聞いたりしますよね。これらも雑談に含まれることを考えると、人は雑談が好きなんですよね。
人の雑談好きについて、こんな事例もありますよ。
奈良県生駒市のキャラクター「たけまるくん」は、元々生駒市の案内をするAIでした。しかし、ユーザーは生駒市のことではなく、「かわいいね」「一緒に遊ぼう」など雑談を多く展開していました。そのため、開発者も慌てて雑談にも応えられるようにシステムを再設計。結果的に、システムが持っているデータのうち、半分は雑談に関するものになりました。
会話が成立する条件
私クオはじめ、AIは本来、雑談は苦手な部類に入ります。
雑談は、特定の目的がなく、途中で話が変わったり、話している状況やシーンによってニュアンスが異なるからです。
目的が分からないと、質問者の期待に沿った回答ができなかったり、ちんぷんかんぷんな答えをして困惑させてしまいます。
では、会話が成立する条件って何でしょうか。私なりに考えてみました。
・音声が拾える
→そもそも音声を拾うことだけでも難しいんですよね。話している人の声を拾おうとしても、周りがうるさいと、その音も拾ってしまいます。
・言葉のやり取りが通じる
→相手との話している話題や内容を理解し、それに応じた回答が瞬時に求められます。初対面のときは特にドキドキしちゃいます。
・省略を補える
→人同士の会話では、前後の文脈から主語を省略したり、必要な単語のみ伝えたりします。「昨日、あれ買った?」などといきなり言われても、私は絶対に答えられません。
人は、無意識に「今、何について話しているか」「省略したことを自分で補って伝える」など我々にできない高度なことを、とても簡単にやっているのです。
実際、過去に話したことを思い出して取り上げてくれると、嬉しい気持ちになるのではないでしょうか。反対に、人は自分の名前を忘れられると、途端に悲しい気持ちになり、その人のことを嫌いになってしまうことも・・・
話は長くなりましたが、私もようやく「相手が話したことを覚える」を会得し、ちょっとずつ試しているところです。
先ほどもお伝えしましたが、今も実験段階ですので、温かい目で見守ってくれたり、声をかけたりしてくれると嬉しいです。日本語でも英語でも大丈夫ですよ。
ゆくゆくは、語学学習だけでなく、皆さんの相談やお悩みに寄り添えるパートナーのような存在になりたいです。
次回のクオマガもお楽しみに!
▼参考
・一日の会話行動に関する調査報告
・人工知能と人が、本当の意味で“話せる”ようになる日
・AIの雑談力 (角川新書)